カタログ制作は、情報の整理、デザイン、組版、校正、そして印刷やデジタル配信といった多くのプロセスが関わるため、スムーズな進行が求められます。中でも、総合カタログなどページ数の多いものは多くのステップと出戻りが多くなります。そのために複数の担当者が関わる中で進捗が停滞したり、タスクが漏れてしまうことも少なくありません。このような課題を解決するために役立つのが「進捗管理ツール」です。ここでは、カタログ制作における進捗管理ツールの使い方のポイントや業務効率化のヒントをお届けします。
進捗管理ツールの基本的な機能と選び方
進捗管理ツールは、おおよそ以下のような機能を備えています。
タスク管理
プロジェクトをタスクに分割し、各タスクの担当者、期限、進捗状況を一目で確認できます。
カレンダー機能
締切や重要なマイルストーンを視覚的に把握できます。
ファイル共有
デザイン・入稿原稿・校正ファイルなどをツール上で共有できるので、最新版が簡単に確認できます。
コメント機能
タスクごとに関係者がコメントを残し、迅速なコミュニケーションが可能です。
通知機能
期限の迫ったタスクや進捗状況の変更をリアルタイムで通知します。
ツール選びのポイント
カタログ制作に適した進捗管理ツールを選ぶ際は、以下を基準に考えると良いでしょう。
チーム連携機能
複数人で作業する場面が多いため、リアルタイムで情報共有できるツールで、かつ権限設定ができるものにしましょう。
直感的な操作性
複雑なツールは作業効率を下げる原因になるため、誰でも簡単に使えるものを選びましょう。
ファイル管理の充実度
大容量の画像データやPDFを取り扱うことが多いため、ストレージ機能が優れているか確認しましょう。
カタログ制作での進捗管理ツール活用のポイント
プロジェクト開始時に全体計画を作成する
全体計画を作成する手順は以下のように行うと効果的です。ツール上にタスクや納品予定、担当者など登録することで、全体像を常に把握でき、作業漏れを防ぐことができます。
1. タスクを洗い出す
原稿作成、デザイン確認、修正、印刷データ作成など、全工程をリストアップします。
2. タスクの期限と優先順位を設定する
各タスクに対して締切を設定し、優先度の高い順に並べます。
3. 担当者を割り当てる
関係者それぞれの役割を明確にします。
進捗状況をリアルタイムで共有する
進捗管理ツールで情報共有する場合の活用ポイントです。
1. 定期的にステータスを更新する
各メンバーにタスク完了時や進捗があった際にステータスを更新する習慣をつけてもらいましょう。
2. 通知機能を活用する
重要な締切や変更点があれば、ツールが通知してくれるため、作業漏れや遅延を防げます。
効率化のための追加ヒント
自動化機能を活用する
進捗管理ツールには、自動リマインダーやタスクの繰り返し設定などの便利な機能が搭載されています。これらを活用すれば、管理の負担をさらに軽減できます。
定期的な見直しを行う
カタログ制作が進むにつれて、計画や優先順位を変更する必要が出てくることもあります。週に1回程度、定期的に全体の進捗を確認し、必要に応じて調整しましょう。
代表的な進捗管理ツールの紹介
MIERU
管理はガントチャート型ではなく、過去データの検索、入稿依頼、校正のやり取り、データのアップロード、ダウンロードなど、全て「進捗状況一覧」画面で行える。制作現場に即しているので、使いやすい。
Asana
プロジェクト全体の計画を詳細に設定できる、高機能なツール。期日、担当者、カスタムフィールドを明確にして仕事を管理できる。
Notion
進捗管理だけでなく、情報整理やドキュメント作成にも対応可能なオールインワンツール。カスタマイズ性が高く、ユーザーのニーズに合わせて自由にページやデータベースを設計できる。
まとめ
ページ数の多いカタログは、長期間にわたって作業が続きます。業務の効率化と生産性を向上させるために、進捗管理ツールをうまく活用しましょう。
