【DTP用語解説】ー校正ー

用語集:校正のトップイメージ

カタログや書籍などの印刷物を発注する際、制作の流れをスムーズに進めるために基本的な用語を知っておくと役立ちます。ここでは、校正についての基本用語を解説します。

校正に関する用語

校正(こうせい)

印刷前に文章やデザインの誤りをチェックする作業のことです。誤字脱字やレイアウトのズレなどを確認し、修正します。

校正記号

印刷物やデジタルデータの間違いや修正箇所を指示するための記号です。日本ではJIS規格(JIS Z 8208)に基づいた記号が広く使用されています。文字指示の例としては、全角アキ、トルツメ、トルママ、イキなど。校正指示は必ずしも校正記号を使う必要はなく、オペレータが誤解しない、簡潔で明確な指示を入れることが重要です。

あおり校正

2枚の校正紙(修正前と修正後)を手で持ち、交互に”パタパタとあおる”ようにして見比べる校正方法です。紙をパタパタ動かすことで、微妙な違い(文字の抜けや配置ズレなど)を発見しやすくなります。目で追うだけでは気づきにくい違いも、紙を動かして切り替えることで浮き上がるように見えます。PDF比較のデジタル検版ソフトにも「あおり機能」がついています。

デジタル校正

紙で行う校正ではなく、PDFや専用の校正ソフトを使って画面上で確認する方法です。オンライン上でコメントや注釈を複数人で同時に書き込める「デジタル校正システム」、修正前と修正後の原稿を重ね合わせて変更箇所が正しく修正されているか差分を確認できる「デジタル検版ソフト」などがあります。

赤字/朱字(あかじ)

校正の際に見つけた誤りや修正点を示す記号や文字のことで、赤色ペンを使います。赤字は、手書きでもデジタルでも、修正するオペレータが誤解を招かない校正記号を使い、修正指示は丁寧に読みやすく書くことが大事です。

初校(しょこう)

最初の校正段階。デザイナーや編集者から提出された原稿やデザインデータが、初めて印刷用に出力されたものです。ここでは、レイアウト、文字の大きさ、色の確認、誤字脱字や誤表記のチェックなど、全体の大まかな確認を行います。この段階では多くの修正が出ることが一般的です。

再校(さいこう)

初校の修正を反映した2回目の校正。初校で指摘されたミスが正しく修正されているかを確認します。初校に比べると、より細かい部分に注意が向けられ、修正箇所が減少していく段階です。再校の後、さらに修正が必要な場合は次の「三校」へ進むことがあります。

三校(さんこう)

再校後の修正を反映した3回目の校正。ここまでくると、修正はより限定的で、最終調整の段階に近づいています。誤字やレイアウトの微調整、細かなデザイン要素の最終確認が行われますが、大きな変更は避けるのが望ましい段階です。

校了(こうりょう)

最終校正が完了し、これ以上修正が不要であると判断された状態。すべての確認が終了し、印刷工程に進むことが承認されます。校了後は、基本的に修正は行わず、そのまま印刷・製本などの次のステップへと移行します。

ゲラ

印刷前の仮刷りで、レイアウトやテキストの確認を目的として配布されます。デジタルゲラや紙ゲラがあり、校正作業に使われます。

校正回数

印刷物やデザインの制作工程でよく使われる言葉で、校正回数は、案件の内容や規模によって異なります。一般的には「初校」「再校」「三校」の3回が基準となりますが、必要に応じて、さらに多くの校正が行われることもあります。

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