DTPとは?意味や仕事内容をわかりやすく解説!

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毎日目にしているチラシや本、ポスターなど、身近な「紙の印刷物」をパソコンでキレイに作る仕事があるって知ってましたか?
それが「DTP(ディー・ティー・ピー)」というお仕事なんです。
この記事では、「DTPって何?」という基本から、どんな仕事なのか、向いている人の特徴まで、初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。
「DTPってちょっと面白そうかも」と思ってもらえたら、うれしいです!

DTPとは?

DTPは「Desktop Publishing(デスクトップパブリッシング)」の略で、日本語では「卓上出版(パソコンを使った印刷物の制作)」とも訳されます。
たとえば、本屋さんにある雑誌や書籍、学校で配られるプリント、駅に貼ってあるポスターなど。
それらの文字や写真を、読みやすく・見やすく配置して、印刷できるように仕上げるのがDTPの仕事です!

昔、チラシや本を作るには、文章と挿絵・デザインをそれぞれの専門家が手作業で原稿を作成してから、印刷工場で複雑な工程ををふまなければいけませんでした。
でも、今ではパソコン1台あれば、プロが作るようなキレイな印刷物を作れるようになったのです。

DTPデザインとWebデザインの違いってなに?

一言で言えば「成果物の形の違い」になります。

  • DTPデザイン
    印刷して配布・販売するものを、見やすく・読みやすく整える。
    →紙に印刷されたチラシ、ポスター、書籍、パンフレットなど
  • Webデザイン
    パソコンやスマホで情報を閲覧・操作しやすくする。
    →ブラウザ上に表示されるWebページやアプリの見た目

「DTP」と「デザイン」はちょっと違う?

DTPと聞くと「デザイナーの仕事?」と思う人もいるかもしれませんが、DTPは“見せ方”の技術職という側面もあります。

 ・クリエイティブな表現や斬新なアイデアを重視するのが「デザイン」
 ・読者が「読みやすいな」と感じるように、情報の整理や見やすさに心を配るのが「DTP」

どちらも重要ですが、DTPは特に整ったレイアウト・文字の見やすさ・印刷の正確さなど、職人的な丁寧さが求められる分野です。

DTPの主な仕事内容

印刷物を作るDTPの仕事とはどのようなものか、大まかに紹介します。

1. レイアウト設計
商品のチラシや冊子などで、「見出しが大きくて目立つ」「写真がバランスよく並んでいる」「文字が読みやすい」など感じたことはありませんか?
こうした見やすく整える作業を行うのが、DTPの大きな役割です。

2. デザイン制作
場合によってはデザイン案の作成や、ロゴ・アイコン・装飾要素の作成も担当します。
お客様からの指示や決められたルールに沿って作ることが多いです。

3. 入稿データの作成
パソコンで作ったデータは、そのままでは印刷に使えないこともあります。
DTPでは、「色の設定」や「画像の解像度」、「トンボ(裁ち落とし線)」や「塗り足し」などの印刷用ルールを守って、きちんと印刷できる状態に仕上げます。

4. 修正や校正への対応
お客様や社内の人から「ここを直して!」と言われることもよくあります。
そうした文字の修正や写真の差し替え、誤字脱字チェックなど、細かい調整もDTPの大事な仕事です。

5. 印刷所にデータを渡す「入稿」
印刷用のデータが完成したら、それを印刷所に渡す「入稿」という作業を行います。
このとき、間違いがあると印刷ミスにつながるので、最終チェックはとても大切です。

DTPには「DTPオペレーター」と「DTPデザイナー」という職種があります。
会社によっては、DTPデザイナーとDTPオペレーターの業務を兼任する場合もあります。
DTPの仕事は、印刷物の仕上がりを左右する重要な役割を担っています。
それぞれの詳しい仕事内容や必要なスキルについては、こちらの記事で解説しています。

DTPに向いている人の特徴は?

「DTP」がわかってきたところで、この仕事に向いている人の特徴をいくつかご紹介しますね。

細かい作業が好きで、コツコツ取り組める人

DTPは、文字のサイズや間隔、写真の位置などをミリ単位で調整することがしょっちゅうあります。
小さな違いに気づいて、それを直すのが得意な人はDTP向きです。
地道な作業も苦にならない、集中力のある人にはピッタリだと言えます。

読者目線で「見やすい」「分かりやすい」を追求できる人

あなたが作ったものが、最終的にたくさんの人の目に触れます。
「どうすればもっと読みやすいかな?」「この情報、すぐに目に入るかな?」と、常に読者のことを考えてデザインできる人がDTPでは強いです。
パズルを組み立てるように、文字や画像を配置していくのが好きな人は、きっと楽しめますよ。

根気強く、丁寧な作業ができる人

印刷物は一度刷ってしまうと、後から「あ、間違えた!」となっても簡単には修正できません。
だからこそ、誤字や色のミスを見つける力、何度もチェックする粘り強さが大切です!
「間違い探しが好き」「気になると確認せずにいられない」というタイプは、実はDTPに向いています。

コミュニケーションを大切にできる人

DTPの仕事は、一人で黙々と作業するだけではありません。
デザイナーさん、ライターさん、印刷会社さん、様々な人と協力して一つのものを作ります。
自分の意見を伝えたり、相手の意図を正確に理解したりするコミュニケーション能力も、DTPではとても重要です。

DTPの技術はこれからも必要とされる?

DTPは、紙のチラシや雑誌などを作るために欠かせない技術として使われてきました。
でも最近は、紙で見るよりパソコンやスマートフォンで情報を見ることも多いと思います。
「紙が減ってきているのに、DTPってまだ必要なの?」と思った方もいるかもしれません。
しかし、DTPの技術は「デジタルな資料」にもどんどん使われるようになっています!
たとえば、電子書籍、プレゼン資料、デジタルパンフレット、広告バナー、SNS投稿の画像など…。
こうした場面では、「文字の見せ方」や「レイアウトのバランス」がとても大事です。

DTPの知識があると、

  • 読みやすい文字サイズや行間の取り方がわかる
  • 情報を整理して見せる構成力が身につく
  • カラーやフォントの選び方で印象を調整できる

といった「伝える力」がぐんとアップします。

印刷物に限らず、「何かを伝える場面」でDTPスキルが活かせる時代になってきています。
最近では、AIや自動レイアウト機能など、新しい技術も登場していて、DTPの世界も少しずつ変わってきています。
「単にデザインを並べる」だけじゃなく、「どう見せたら伝わるか」を考える力が、これからのDTPには求められそうです。

よくある質問(Q&A)

Q. DTPってデザインソフトが使えないと無理?
A. 最初から完璧に使いこなす必要はありません!
Illustrator(イラストレーター)やInDesign(インデザイン)といったソフトが使われますが、今は初心者向けの教材や動画もたくさんあります。
基本の操作から少しずつ覚えていけば大丈夫です。

Q. デザインセンスがなくてもDTPの仕事はできる?
A. センスよりも「読みやすく、伝わりやすいレイアウト」を考える力が大切です!
配色や文字の大きさ、配置の工夫などは、ルールやコツを覚えていくことで身についていきます。センスは「あとから育てる」ことができるのです。

Q. 在宅や副業でもDTPの仕事はできる?
A. できます!実際に在宅でDTP業務を請け負っている人もたくさんいます。
クラウドソーシングなどを使えば、経験を積みながら自分のペースで働くことも可能です。

まとめ

DTPは、専門的なソフトを使うことや、正確さが求められる場面もありますが、少しずつスキルを身につけていけば、未経験からでもチャレンジできます。
これからは紙だけでなく、デジタルの場面でもDTPの知識がどんどん活かされていく時代です。
「ものづくりが好き」「誰かにわかりやすく伝えるのが好き」「コツコツ作業が得意」そんな人にはぴったりな世界です!
「ちょっと楽しそうかも」と思ったら、まずは無料のDTPソフトを試してみたり、お気に入りのデザインを真似して作ってみるのもおすすめです。
「やってみたい」の気持ちを大事にしてください。